アワー・ソングス/アイドルネッサンス
ソニーミュージック初のアイドルユニット、アイドルネッサンス。
新メンバー2人が加入する前の6人体制で出されたファーストアルバム。
結成は2014年、すでにアイドルブームは起きていて、かなり遅いローンチ。
たださすがソニーミュージックで、とにかく楽曲が素晴らしい。
アイドル戦国時代に、ロック寄りの個性派アイドルが増えてきた中で、
素直な歌声で古今の名曲をカバーする、真っ白な衣装の中高生というコンセプトはかなり目立っている。
今のアイドル界を牽引するグループは、
そもそも年齢が高めで、中高生メンバーも大人っぽくて、衣装は派手。
歌も王道アイドルの甘くあざとい歌声。
アイドルネッサンスは、そこに全く違った角度から挑み、昭和のアイドルに近いようなどこか懐かしい雰囲気なのに逆に新鮮さも感じる、新たなアイドルのジャンルを切り開いた。
アワーソングスは本当に名曲が粒ぞろい。
オリジナルは男性ボーカルのものばかりなのでキー操作の効果もあって、コピーではなくちゃんと「カバー」になっている。
そして歌がうまい。
切なく爽やかで、素直な歌声が原曲の良さを引き出している。歌詞を丁寧に歌っているところにはとても好感が持てる。
特にデビュー曲でもある「17才」は凄い。
ちょうど17才を目前にした少女たちが歌う17才はベボベとは全く違う甘酸っぱい曲に聞こえる。エネルギッシュで切なくて、可愛らしくて危うさもある。
老若男女、アイドル好きからロック好きまで多くの人に聞いてほしい名盤。